ANNUAL EXHIBITION 2023 KYOTO CITY UNIVERSITY OF ARTS

2024.2.7wed -2.11sun 10:00-18:00

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学生インタビュー

山口 裕也 Yuya Yamaguchi

環境デザイン

最初に、自己紹介をお願いします。

はい。環境デザイン専攻修士2年の山口裕也です。

普段どんな制作をされているかお聞きしてもいいですか?

普段は自然に浸ることにものづくりで挑むみたいなことをしてますかね。

なるほど。環境デザインに所属されてますが、どういった「もの」を作っているんでしょうか。

僕の場合は、最近だと旧校舎で、竹を使って居場所を作ったりして……自然素材とかよく使ってますね。

空間に関するものを作ってらっしゃる?

あ、そうですね。空間と、どうやってその場が持つポテンシャルを出すかみたいな。

その場のポテンシャルを出すために自然のものを使いたいっていう?

いや……(笑)

違いそうですね(笑)

(笑)。なんか、そこはあんまりこだわってなくて、(自然のものは)安くて手っ取り早いっていうか。

なるほど、確かに。

ただちょっと、職人技みたいなことにはリスペクトがあって。昔の茅葺きとか、葉っぱなど自然のものを使う技術の継承だとか。根本はお金が無いし、やけど(笑) 意味を持たすとすれば、そういう自然素材を使うっていうのは昔の人々からやってきた人間的なことなので……。

修士は京芸で学ばれていますが、学部は?

学部は滋賀県立大学っていう所で。

出身は……?

滋賀です。大津市北部の旧志賀町なんですけど。

じゃあ、出身も自然と近いんですね。

そうですね。やっぱり湖の近くで、山も近いっていうのがそういう自然とかに着目してきたルーツかなと思います。

学部の方でもデザイン系のことをやられていたんでしょうか?

はい。学部は環境建築デザイン学科っていう。建築っていう名を冠してるくらいなので、まあ建築のことをしてましたね。

なるほど。学部で建築のことについて学んで、それから京芸に来た理由はありますか?

あんまり図面化出来ないものに魅力を感じていた節があって。もう少し範疇を広げて、好き勝手できるような環境の方がいいんかなとか思ったりして。

勝手なイメージなんですけど、京芸の環境デザインってどちらかといえばガチガチ建築やる、という感じでは無いですもんね。

そうですそうです。なんでもやる感じなんで、まあ、カリキュラムは入ってから知ることになるんですけど。

なるほど。京芸のなんでも出来るところと、やりたいことが一致してっていう感じ。

そうですそんな感じです。

修了制作についてもお聞きして良いでしょうか?

今は、僕の制作が自然に根ざしていて……。現象学みたいな視点を持ってるなと思っていて。現象学っていうのは主観、個人の体験みたいなものが重要で。言語化出来ないような感覚まで持ち込む、みたいなことをこれまでの制作でやってきた気がするんですけど、建築学科出身っていうことを考えると図面にも落とし込みたいな、みたいなものがあって。修士の間はあんまり図面化できないような雑多なものづくりをしてきたんですけど、もうちょっと、ちゃんと社会に根ざしてかつ自分の制作の筋も通せるようなものを作れるかなって考えてます。

展示の時は、部屋の中で図面を展示するのでしょうか?

どうなんやろ。たぶんそんな感じ。図面と模型と、なんかな。人によって成果物が違うので、もうちょっと広い場所で展示する人がチラホラいます。僕は図面なんでどこでもいい(笑)。

どこでも(笑)。ちなみに、制作室移転してきたと思うんですけど、使い勝手・使い心地はどうですか?

図書館に行くのは遠いなって思ってます。一旦1階に降りて、てくてく歩いて、3階まで登ってみたいな。

あ〜確かに!遠いですよね。

あと、今までそこら辺で拾ってこれるもので小屋とか作ってたんで……。今何も取っ掛かりがない。土と木が少ないっていうのは個人的に大打撃を受けてる気がします。

旧校舎の時は沓掛にある自然だけでやってたってことですか。

裏に竹林があったので、その竹とかで作ってました。

たしかに、自然環境はかなり変わっていますよね。……最後に作品展に意気込み等あれば。

この先卒業してからもデザインテーマとして自分に持ち続けられるようなものを作りたいと思ってます。

卒業された後の進路とかってお聞きしても?空間デザインや建築の方に行かれるんですかね。

多分そうなんですけど。それこそさっき言っていた職人技みたいなのにも憧れはあるんで、茅葺きとか左官とか、選択肢の広さに決めきれないみたいな。

なるほど、やりたいことが沢山……

そう、多くて。どれに振り切るべきなのかとか。

多いと迷いますよね。ありがとうございました。


  • インタビュアー若野 桜子
  • カメラマン大谷 花